『 東京漫遊談笑 NO. 61 』
【 マンハッタンビルの事件後、
当時間に、ビルにいた法人
企業の社員を乗せ、その本
人の話し 】
《 ここは、東京空港の発着玄関
のターミナル、箱崎の東京テ
イーキャットだべな 》
《 アメリカは、航空機衝突事件
で、大変だべな 》
《 アメリカの象徴的ビルの崩壊
を追悼し、こまだ衝突の余韻
が残るときだ 》
《 米国大使館でも、ピリピリす
る警戒体制続けているな 》
《 おぉ~、先に中堅のサラリー
マンが立っている 》
〚 私 〛
どうぞ、こんにちは。
〚 お客様 〛
こんにちは。
大手町交差点までお願い
します。
〚 私 〛
分かりました。
昭和通り、永代通りでよ
ろしいですか。
それではメーターを入れ
ます。
〚 お客様 〛
お願いします。
〚 私 〛
いや~、世の中狂ってき
ていますね。
ハイジャックをした航空
機を使って、高いビルを
襲うなんて、世の中、狂
ってきていますね。
予知できない事態に、不
意打ちを食らい、人々は
、巻き添えを食らいます
。
〚 お客様 〛
私は、あの時、あのビル
に勤務しておりました。
衝突の階の3~4階下だ
と思います。
何が起きたか分からない
まま、火災、非常事態と
いうことで、非常階段か
ら退去することになりま
した。
階段は、各階から非難退
去する人で、順次階段を
降りていきました。
私のいた階でも、50階
近い高さでしたから、下
の一階に、たどり着くま
で50分くらいかかり、
階段を下りました。
下に着いて、他の同僚は
、と思い、振り返るも、
順次押され、道路を隔て
た、ビルの向かい側まで
いきまいた。
なお、同僚を気にして、
ビルの方を振り返った
瞬間に、ビルは、怒号
をたて、崩落しました。
いゃ~、恐怖でしたよ。
〚 私 〛
ひゃ~、生々しい話です
ね。
このことは、経験された
貴重な話しです。
多くの方々に伝えます。
〚 お客様 〛
(・・・・・・・・・・・・・・声に、
ならない)
そこで、いいです。
〚 私 〛
はい、分かりました。
ありがとうございました
。
運賃は、・・・・円になりま
した。
忘れ物に気を付けて、お
降りください。
〚 わたしの心の中 〛
いゃ~、貴重な体験談を
聞いてしまった。
後世の方々に、お伝えし
なければならない。
知り合い、同僚への想い
が感じられる。
事件の流れからとはいえ
、高層ビルがターゲット
なってしまった。
『 東京漫遊談笑 NO. 62 』
【 呑んだ帰りの有名人意識 】
《 静かだな!お客様を降ろした
深夜の商店街に出た。知らな
いところだべな。 》
《 先に、フラフラしたおっさん
風の旦那が歩いているだけで
、誰もいないな。 》
《 あのおっさんは、近くの人だ
な、手を上げることはないな
。 》
《 危ないな、ヨタヨタして、イ
ヤな通行人だな。こんな人は
、お客にしたくないな。 》
《 おぉ~、イヤダ、イヤダ。道
路幅が狭く、走り辛いな。左
に寄ったぞ、この隙に通り過
ぎよう。 》
《 えぇ~、後ろをヒョコリと見
た。すると手がアガッた。オ
ォ~、マイ、ゴッド。お客に
なるとは。 》
〚 私 〛
どうぞ、こんにちは。
近くですよね。
〚 お客様 〛
こんばんは。
いいところに来てくれた
。
もう一軒、行こうと思っ
てね。
洗足の方で、そう遠くな
いから。よろしく。
〚 私 〛
分かりました。
おゃ~、都知事じゃない
ですか。
一人で、こんな真夜中に
。
おぉ~、ビックリだ。
早く帰って、明日に備え
なければ。大丈夫ですか
。
それではメーターを入れま
す。お願いします。
〚 お客様 〛
お願いします。人には 、
都知事と言われるけど。
困ったもんです。
〚 私 〛
似ているどころか、都知
事、本人ですよ。
こんな真夜中に。
〚 お客様 〛
はぁ~、その店に、今
、あの有名女優がいる
ので、どうしても顔を
出しに行かなくてはね。
もう一軒の楽しみが、
なくてはね~。
〚 私 〛
顔を出す円満さが、大
事ということですね。
そういうことですね。
好きにしてください。
〚 お客様 〛
世間とは、こういうもの
ですよ。
時代を作っていきまし
ょう。
〚 私 〛
はぁ~、私には、よく
分かりませんけど。
まぁ~、良しとします
か。
着きましたよ。
こちらのお店ですね。
〚 お客様 〛
おぉ~、船橋、船橋。
〚 私 〛
ありがとうございまし
た。
運賃は、・・・・円になり
ました。
忘れ物に気を付けて、
お降りください。
〚 お客様 〛
咳払いしながら、声を
つまらして、すまん、
ありがとう。
〚 私の心の中 〛
天下の都知事ともあろ
お方が、こんなところ
で乗るとは。
ウップン晴らしを垣間
見た心境だ。
選挙も人気稼業的な面
があるな。
しかし、あのヤタヨタ
歩きのおっさんが、天
下の都知事とはね~。
『 東京漫遊談笑 NO. 63 』
【 定員オーバーを注意するも
平と乗り込む国会議員 】
《 ここは、赤坂だ。おぉ~、先
に、身なりの立派なご婦人の
方々、タクシーを待っている
な。 》
《 着くや否や、一斉に乗り込む
。 》
《 定員4人までです。よろしく
。 》
《 すぐ、そこだから、よろしく
ね。 》
《 いつの間にか、乗り込んでい
る。 》
〚 私 〛
どうぞ、こんにちは。
定員は、4人ですから
。
国会裏の議員会館です
ね。
それでは、メーターを
入れます。
お願いします。
〚 お客様 〛
どうぞ、こんにちは。
定員は、4人ですから 。
国会裏の議員会館です
ね。
それでは、メーターを
入れます。
お願いします。
〚 お客様 〛
あぁでもない、こうで
もないとお喋りが続い
ている。
〚 私 〛
議員会館でしす。
ありがとうございました
。
運賃は、・・・・円になりま
した。
お忘れ物に気を付けて、
降りて下さい。
〚 お客様 〛
口々に、ありがとう。
ありがとう。
〚 私 〛
やはり、定員オーバーだ
。着いてしまった。
〚 お客様 〛
助かったわ!
〚 私 〛
みなさん、皆さんは、
定員オーバーの乗車で
した。
以後、心して乗車くだ
さい。
法を審議し、立法する
立場に皆さんです。
この点、理解してくだ
さい。
『 東京漫遊談笑 NO. 64 』
【 銀座ホステスのしたたかな現
実 】
《 ここは、銀座だ。おぉ~、先
に、身なりの立派な旦那衆、
女性がタクシーを待っている
な 》
《 着くや否や、急ぎ足に乗り込
む女性 》
《 中野の南台まで、よろしく。
用はすぐ済むから待っていて
ね 》
《 すぐ、そこだから、よろしく
ね。 》
《 今別れた彼氏の贈り物を届け
るだけだから 》
〚 私 〛
コースは、中の通りの南
3丁目からでいいですか
。
それでは、メーターを入
れます。お願いします。
〚 お客様 〛
・・・・もし、・・・・もし、
新品のブランド品で、
これから持っていきます
。幾らの相場かしら。
高くとってよ。分かりま
した。よろしく。
〚 私 〛
えぇ~、今、ただいた贈
り物を売りにいくんです
か。彼と次に会う時、持
っていなければ
マズいのではないでしょ
うか。
売ってしまっては、それ
ができなくなって困るの
では、お客様、大丈夫で
すか。
お忘れ物に気を付けて、
降りて下さい。
〚 お客様 〛
大丈夫。家には同じもの
があって、それを持って
行けば、オーケーよ。
だから同じ物をお強請り
するのよ。
〚 私 〛
なるほど。
〚 お客様 〛
家には、ブランド品が、
本物、偽物が一杯よ。
これども、彼氏の誠意が
分かるのよ。
偽物を掴まされたら、こ
れから行くカイトリ屋で
、直ぐに分かるから。
〚 私 〛
なるほど。一挙両得の構
えですね。恐れ入りまし
た。
したたかな、生活の知恵
が覗ける振舞ですね。
〚 お客様 〛
それはそうと、余談だけ
どね。
同僚の子が、ドロボウに
入られ、私と同じ生活を
していて、バックの棚に
は、本物、偽物、入り混
じって置いてあるなかで
、本物の判定を正確にし
て、盗んでいったのよ。
見事だよね。
〚 私 〛
職人技ですね。凄いです
ね。
世渡りも大変ですね。
〚 お客様 〛
あぁ~、そこ、そこ。
ありがとう待っていてね
。
また、銀座に戻るから。
〚 私 〛
分かりました。
お待ちします。
《 私の心の中 》
したたかな銀座のホステス
さんだが、生活の知恵を覗
かせる、生活感には、敬服
してしまうな。
〚 お客様 〛
助かったわ!
無事にすんだよ。
〚 私 〛
彼氏は、まっとうな人で
したか。
〚 お客様 〛
見込んだとおりだったよ
。
さぁ~、銀座に戻ります
。
今日は、もうひと稼ぎよ
。レッツ・ゴー!
〚 私 〛
それは良かった。
お乗りになった乗り場で
よろしいですか。
なかには、入れませんか
ら。
ありがとうございました
。
料金は、・・・・円になりま
した。
お忘れ物に気を付けて下
さい。
ありがとうございました
。
《 私の心の中 》
したたかな瓶座のホステス
さんの生きたドラマであっ
たな。
『 東京漫遊談笑 NO. 65 』
【 94才で麻雀に行く老婆と、
一方で同年齢現役の勤労者 】
《 おぉ~、ここは、金座通りの
久松町の交差点だ。身なりの
立派なご夫人が。タクシーを
待っているな 》
《 高齢者だ。なんだ、高齢者で
も若いな。歩き方がしっかり
している 》
《 買い物かな 》
〚 私 〛
さぁ~、どうぞ。
〚 お客様 〛
瓶座2丁目の場外馬券売り
場のところまで、お願い
します。
〚 私 〛
昭和通りからでいいです
か。
それでは、メータを入れ
ます。
お願いします。
〚 お客様 〛
今日は、休みで、いつも
のところに、遊びに行く
ところです。
〚 私 〛
しかし、ご婦人でも、競馬
をなさるのですね。待ち合
わせですか。
〚 お客様 〛
いぃ~え、競馬ではなく
て、マージャンに行くと
ころです。
〚 私 〛
えぇ~、マージャンです
か。それはまた、驚きです
ね。ボケ防止ですか。
〚 お客様 〛
えぇ~、一種のボケ対策
ですね。月曜日から金曜
日までは働き、土曜日は
休みで遊びに行くのです
。
〚 私 〛
いい生活習慣ですね。
〚 お客様 〛
私も、94歳ですが、楽し
みにしていますよ。
〚 私 〛
えぇ~、94歳ですか。驚
きますね。お元気にお歩
きになり、それでもって
、就労して、土曜日は、
憩いのマージャンですか
。就労する元気があり、
また視力、計算という機
能が求められる、マージ
ャンができるとはたTだ
ただ、驚きです。
〚 お客様 〛
まぁ~、動きは、とろく
なりましたよ。日常は元
気です。病気もなく生活
しております。
〚 私 〛
食生活で、気配りするこ
とはないのですか。
もしあれば、参考にして
いきますから。
〚 お客様 〛
普通にしています。特別
なことは、ありませんか
ら。
〚 私 〛
そうこうお話ししている
間に、銀座2丁目に着き
ました。
ありがとうございました
。
料金は、・・・・円になりま
した。
お忘れ物に気を付けて下
さい。
どうぞ、お楽しみ下さい
。
《 私の心の中 》
普通の生活で、94歳とは。
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