東京漫遊談笑 NO 61 ~ NO 65

『 東京漫遊談笑 NO. 61 』
【 マンハッタンビルの事件後、
当時間に、ビルにいた法人
企業の社員を乗せ、その本
人の話し 】
《 ここは、東京空港の発着玄関
のターミナル、箱崎の東京テ
イーキャットだべな 》
《 アメリカは、航空機衝突事件
で、大変だべな 》
《 アメリカの象徴的ビルの崩壊
を追悼し、こまだ衝突の余韻
が残るときだ 》
《 米国大使館でも、ピリピリす
る警戒体制続けているな 》
《 おぉ~、先に中堅のサラリー
マンが立っている 》

〚 私 〛
どうぞ、こんにちは。

〚 お客様 〛
   こんにちは。
大手町交差点までお願い
します。

〚 私 〛
   分かりました。
昭和通り、永代通りでよ
ろしいですか。
それではメーターを入れ
ます。

〚 お客様 〛
お願いします。
                                                    
〚 私 〛
いや~、世の中狂ってき
ていますね。
ハイジャックをした航空
機を使って、高いビルを
襲うなんて、世の中、狂
ってきていますね。
   予知できない事態に、不
意打ちを食らい、人々は
、巻き添えを食らいます


〚 お客様 〛
   私は、あの時、あのビル
   に勤務しておりました。
   衝突の階の3~4階下だ
   と思います。
   何が起きたか分からない
   まま、火災、非常事態と
   いうことで、非常階段か
   ら退去することになりま
   した。
   階段は、各階から非難退
   去する人で、順次階段を
   降りていきました。
   私のいた階でも、50階
   近い高さでしたから、下
   の一階に、たどり着くま
   で50分くらいかかり、
   階段を下りました。
   下に着いて、他の同僚は
    、と思い、振り返るも、
    順次押され、道路を隔て
    た、ビルの向かい側まで
    いきまいた。
    なお、同僚を気にして、
    ビルの方を振り返った
    瞬間に、ビルは、怒号
    をたて、崩落しました。
    いゃ~、恐怖でしたよ。
   〚 私 〛
   ひゃ~、生々しい話です
   ね。
   このことは、経験された
   貴重な話しです。
   多くの方々に伝えます。

〚 お客様 〛
          (・・・・・・・・・・・・・・声に、
   ならない)
   そこで、いいです。
         
   〚 私 〛
   はい、分かりました。
          ありがとうございました
    。
   運賃は、・・・・円になりま
   した。
    忘れ物に気を付けて、お
    降りください。

   〚 わたしの心の中 〛
           いゃ~、貴重な体験談を
   聞いてしまった。
   後世の方々に、お伝えし
   なければならない。
   知り合い、同僚への想い
   が感じられる。
   事件の流れからとはいえ
    、高層ビルがターゲット
   なってしまった。


『 東京漫遊談笑 NO. 62 』

【 呑んだ帰りの有名人意識 】
《 静かだな!お客様を降ろした
  深夜の商店街に出た。知らな
  いところだべな。 》
《 先に、フラフラしたおっさん
  風の旦那が歩いているだけで
  、誰もいないな。 》
《 あのおっさんは、近くの人だ
  な、手を上げることはないな
  。 》
《 危ないな、ヨタヨタして、イ
  ヤな通行人だな。こんな人は
  、お客にしたくないな。 》
《 おぉ~、イヤダ、イヤダ。道
  路幅が狭く、走り辛いな。左
  に寄ったぞ、この隙に通り過
  ぎよう。 》
《 えぇ~、後ろをヒョコリと見
  た。すると手がアガッた。オ
  ォ~、マイ、ゴッド。お客に
  なるとは。 》

〚 私 〛
   どうぞ、こんにちは。
   近くですよね。

〚 お客様 〛
    こんばんは。
   いいところに来てくれた
    。
   もう一軒、行こうと思っ
   てね。
   洗足の方で、そう遠くな
   いから。よろしく。

〚 私 〛
   分かりました。
   おゃ~、都知事じゃない
   ですか。
   一人で、こんな真夜中に
   。
          おぉ~、ビックリだ。
   早く帰って、明日に備え
   なければ。大丈夫ですか
   。
    それではメーターを入れま
   す。お願いします。
                                                         
〚 お客様 〛
   お願いします。人には 、
   都知事と言われるけど。
   困ったもんです。
                                  
〚 私 〛
   似ているどころか、都知
   事、本人ですよ。
   こんな真夜中に。
   〚 お客様 〛
   はぁ~、その店に、今
    、あの有名女優がいる
   ので、どうしても顔を
   出しに行かなくてはね。
   もう一軒の楽しみが、
   なくてはね~。                                                                                                               
〚 私 〛
   顔を出す円満さが、大
   事ということですね。
   そういうことですね。
   好きにしてください。

〚 お客様 〛
          世間とは、こういうもの
   ですよ。
   時代を作っていきまし
   ょう。

   〚 私 〛
   はぁ~、私には、よく
   分かりませんけど。
   まぁ~、良しとします
   か。
           着きましたよ。
   こちらのお店ですね。
   〚 お客様 〛
   おぉ~、船橋、船橋。
  〚 私 〛
   ありがとうございまし
   た。
   運賃は、・・・・円になり
   ました。
   忘れ物に気を付けて、
   お降りください。
〚 お客様 〛
   咳払いしながら、声を
   つまらして、すまん、
   ありがとう。
                                 
 〚 私の心の中 〛
           天下の都知事ともあろ
    お方が、こんなところ
    で乗るとは。
    ウップン晴らしを垣間
    見た心境だ。
     選挙も人気稼業的な面
    があるな。
    しかし、あのヤタヨタ
    歩きのおっさんが、天
    下の都知事とはね~。




『 東京漫遊談笑 NO. 63 』
【 定員オーバーを注意するも
  平と乗り込む国会議員 】

《 ここは、赤坂だ。おぉ~、先
  に、身なりの立派なご婦人の
  方々、タクシーを待っている
  な。 》
《 着くや否や、一斉に乗り込む
  。 》
《 定員4人までです。よろしく
  。 》
《 すぐ、そこだから、よろしく
  ね。 》
《 いつの間にか、乗り込んでい
  る。 》

〚 私 〛
    どうぞ、こんにちは。
   定員は、4人ですから
    。
    国会裏の議員会館です
   ね。
   それでは、メーターを
   入れます。
   お願いします。

〚 お客様 〛      
   どうぞ、こんにちは。
   定員は、4人ですから 。
   国会裏の議員会館です
   ね。
   それでは、メーターを
   入れます。
   お願いします。
  〚 お客様 〛
   あぁでもない、こうで
   もないとお喋りが続い
   ている。

〚 私 〛
   議員会館でしす。
   ありがとうございました
   。
   運賃は、・・・・円になりま
   した。
          お忘れ物に気を付けて、
   降りて下さい。
  〚 お客様 〛
   口々に、ありがとう。
   ありがとう。
                           
〚 私 〛
   やはり、定員オーバーだ
   。着いてしまった。       

〚 お客様 〛
   助かったわ!                                                                  
    〚 私 〛
    みなさん、皆さんは、
    定員オーバーの乗車で
    した。
    以後、心して乗車くだ
    さい。
    法を審議し、立法する
    立場に皆さんです。
    この点、理解してくだ
    さい。

    
  

『 東京漫遊談笑 NO. 64 』

【 銀座ホステスのしたたかな現
  実 】

《 ここは、銀座だ。おぉ~、先
  に、身なりの立派な旦那衆、
  女性がタクシーを待っている
な 》
《 着くや否や、急ぎ足に乗り込
  む女性 》
《 中野の南台まで、よろしく。
  用はすぐ済むから待っていて
  ね 》
《 すぐ、そこだから、よろしく
  ね。 》
《 今別れた彼氏の贈り物を届け
  るだけだから 》

 〚 私 〛
コースは、中の通りの南
   3丁目からでいいですか
    。
それでは、メーターを入
   れます。お願いします。

 〚 お客様 〛
    ・・・・もし、・・・・もし、
    新品のブランド品で、
    これから持っていきます
    。幾らの相場かしら。 
    高くとってよ。分かりま
    した。よろしく。

 〚 私 〛
   えぇ~、今、ただいた贈
   り物を売りにいくんです
   か。彼と次に会う時、持
    っていなければ 
   マズいのではないでしょ
   うか。
売ってしまっては、それ
   ができなくなって困るの
   では、お客様、大丈夫で
   すか。
          お忘れ物に気を付けて、
    降りて下さい。

 〚 お客様 〛
大丈夫。家には同じもの
    があって、それを持って
    行けば、オーケーよ。
    だから同じ物をお強請り
    するのよ。

 〚 私 〛
なるほど。       

 〚 お客様 〛
家には、ブランド品が、
    本物、偽物が一杯よ。
    これども、彼氏の誠意が
    分かるのよ。
    偽物を掴まされたら、こ
    れから行くカイトリ屋で
    、直ぐに分かるから。                                       

 〚 私 〛
   なるほど。一挙両得の構
   えですね。恐れ入りまし
   た。
   したたかな、生活の知恵
   が覗ける振舞ですね。

 〚 お客様 〛
    それはそうと、余談だけ
    どね。
    同僚の子が、ドロボウに
    入られ、私と同じ生活を
    していて、バックの棚に
    は、本物、偽物、入り混
    じって置いてあるなかで
    、本物の判定を正確にし
    て、盗んでいったのよ。
    見事だよね。

 〚 私 〛
    職人技ですね。凄いです
    ね。
    世渡りも大変ですね。

 〚 お客様 〛
あぁ~、そこ、そこ。
ありがとう待っていてね
    。
   また、銀座に戻るから。

 〚 私 〛
   分かりました。
   お待ちします。
《 私の心の中 》
   したたかな銀座のホステス
   さんだが、生活の知恵を覗
   かせる、生活感には、敬服
   してしまうな。    

 〚 お客様 〛
    助かったわ!  
    無事にすんだよ。

 〚 私 〛
    彼氏は、まっとうな人で
   したか。
 〚 お客様 〛
    見込んだとおりだったよ
    。
    さぁ~、銀座に戻ります
    。
    今日は、もうひと稼ぎよ
    。レッツ・ゴー!
  
 〚 私 〛
   それは良かった。
   お乗りになった乗り場で
   よろしいですか。
   なかには、入れませんか
   ら。
   ありがとうございました
    。
   料金は、・・・・円になりま
   した。
   お忘れ物に気を付けて下
   さい。
   ありがとうございました
    。
《 私の心の中 》
   したたかな瓶座のホステス
   さんの生きたドラマであっ
   たな。  


『 東京漫遊談笑 NO. 65 』

【 94才で麻雀に行く老婆と、
  一方で同年齢現役の勤労者 】
《 おぉ~、ここは、金座通りの
  久松町の交差点だ。身なりの
  立派なご夫人が。タクシーを
  待っているな 》
《 高齢者だ。なんだ、高齢者で
  も若いな。歩き方がしっかり
  している 》
《 買い物かな 》                                                                                      
  〚 私 〛
   さぁ~、どうぞ。
  〚 お客様 〛
   瓶座2丁目の場外馬券売り
   場のところまで、お願い
   します。

〚 私 〛
   昭和通りからでいいです
   か。
          それでは、メータを入れ
   ます。
   お願いします。                                                                                   
  〚 お客様 〛
   今日は、休みで、いつも
   のところに、遊びに行く
   ところです。                                                       
  〚 私 〛
   しかし、ご婦人でも、競馬
   をなさるのですね。待ち合
   わせですか。       

〚 お客様 〛
   いぃ~え、競馬ではなく
   て、マージャンに行くと
   ころです。                                                                                                        
〚 私 〛
   えぇ~、マージャンです
   か。それはまた、驚きです
   ね。ボケ防止ですか。 
        
〚 お客様 〛
   えぇ~、一種のボケ対策
   ですね。月曜日から金曜
   日までは働き、土曜日は
   休みで遊びに行くのです
    。
    
〚 私 〛
   いい生活習慣ですね。

〚 お客様 〛
   私も、94歳ですが、楽し
   みにしていますよ。
   〚 私 〛
   えぇ~、94歳ですか。驚
   きますね。お元気にお歩
   きになり、それでもって
   、就労して、土曜日は、
    憩いのマージャンですか
    。就労する元気があり、
    また視力、計算という機
    能が求められる、マージ
    ャンができるとはたTだ
    ただ、驚きです。    

〚 お客様 〛
   まぁ~、動きは、とろく
   なりましたよ。日常は元
   気です。病気もなく生活
   しております。

〚 私 〛
   食生活で、気配りするこ
   とはないのですか。
   もしあれば、参考にして
   いきますから。
    〚 お客様 〛
    普通にしています。特別
    なことは、ありませんか
    ら。
  
 〚 私 〛
   そうこうお話ししている
    間に、銀座2丁目に着き
   ました。
    ありがとうございました
    。
    料金は、・・・・円になりま
    した。
    お忘れ物に気を付けて下
    さい。
    どうぞ、お楽しみ下さい
    。
《 私の心の中 》
   普通の生活で、94歳とは。    


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